「うぅ~ん……」
現在リーグ5位の横浜DeNAが、クライマックスシリーズ進出の扉を“こじ開ける”ために必要なことは? という質問を投げかけると、少し長い間を経て、野球解説者の谷繁元信氏(47)が重い口を開いた。
「個々の役割、パフォーマンスを、その場その場で最大限発揮する。それしかないですね」
チームにおける個々の役割について考えると、8月12日に行われた対阪神17回戦、2死満塁の場面で11球粘った末に12球目を見送って値千金の「押し出し四球」を選んだ石川雄洋内野手(32)のことを思い出す。
チームはその四球で2対2の同点に追いつくと、その後に10点を奪って12対5で逆転勝ちを収めた。
今季の打撃に関してはチーム方針として「初球からの積極性」が求められており、その結果として、「淡白で空回りする」攻撃が目立った時期もあったことは事実。それだけに、この“執念の粘り”はファンの脳裏に深く刻まれた。
そのことについて谷繁氏は、次のように考えを語った。
「私が見る限り、ファースト・ストライクから打っていけという指示は、未だに続いています。選手はその方針に従うしかありませんが、その中でできること、やるべきことがあるのも事実です。
好球必打といっても、全ての打球が前に飛ぶわけではない。その時に、粘る、投げさせる、選ぶといったことも、試合の中では重要になるわけです。
残り試合、残りゲーム差を考えた時、クライマックスシリーズ進出を勝ち取るためには、より大きな意味を持ってきます。ただ、その辺がね……」
「ヒットを打つだけが出塁じゃない」と谷繁氏が指摘するように、残り21試合となった今、個人の役割、チームの結束がより強く求められている。
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