完全復活できるのか？恩師が指摘する「涌井の問題点」
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　国内ＦＡ権を行使し西武からロッテに移籍した涌井秀章投手（２７）が２０日、退団あいさつのため埼玉・所沢市にある古巣の球団事務所を訪れた。
「１８歳の時からお世話になった球団ですし、社会人として育ててくれた」と古巣関係者に
感謝の気持ちを伝えた涌井は「先発として期待されているのでしっかり１年間ローテーションを守りたい」と抱負を語った。
　とはいえこの２年間の涌井は先発本来の役割を果たせていない。環境が変わっただけで完全復活できるのか？
　涌井の恩師でもある横浜高野球部元部長の小倉清一郎コーチ（６９）は「制球力の向上」を課題に挙げ、教え子の抱える問題点を指摘した。
「今年１年見ていて、球のスピードは戻ったけど打者を追い込んでからなかなか一発で仕留められない。原因はコントロールの甘さ。
ワク（涌井）のフォームはきれいすぎて打者から見ると怖さがない。
死球を当てられる恐れがないから打者は踏み込んでくるし、そこに制球の甘いウイニングショットが来れば打たれたりファウルされる。
特にチェンジアップ系の落ちる球の精度が低いから一発で仕留められない」
　では、どうすれば課題の克服ができるのか。恩師はこう続けた。

「フォームを直せっていっても簡単に直るものではないから工夫して（ボールの）握りを変えるしかない。
まあ、練習する子だからその辺はあまり心配していない。環境が変わることは本人のためにもいいと思っている」
　つい先日、涌井から成瀬と食事に行ったとの報告を受けた恩師は「高校時分は成瀬がケチだから嫌いだったんだけど、本当に（仲が）悪いわけではないからね。
成瀬にもいい刺激になるし、ワクが１５～１６勝、成瀬が１３～１５勝してそれぞれが貯金を７つ以上作ればロッテは優勝できる」と断言。
復活を期す右腕に恩師のアドバイスが届くか。